胆汁嘔吐症候群という言葉って聞いたことある?
なんだか難しい名前だけど…お腹が空いたときに吐くことだっけ?
胆汁嘔吐症候群はいわゆる空腹嘔吐のことで、空腹時に黄色い液体を吐いてしまう現象。
食事時間が遅くなってしまったり、食事量が少なかったりする時によくみられる状態です。
この記事では、胆汁嘔吐症候群の原因と問題、ケア方法について解説します。
偏食やわがままでご飯を食べてくれず、結果嘔吐してしまう場合の対処法についても紹介するので、ぜひチェックしてみてくださいね。
胆汁嘔吐症候群とは
胆汁嘔吐症候群は、犬が空腹時に黄色い液体である胆汁を嘔吐する状態を指します。
この症状はおもに朝方や夜間の食事前に見られ、胆汁が胃に逆流して嘔吐を引き起こすことで知られています。
なお、一般的には嘔吐後も愛犬の食欲・元気は変わらず、普段通り生活できるケースが多いでしょう。
胆汁嘔吐症候群の原因
胆汁嘔吐症候群の原因とメカニズムについて、詳しくは知らないという人も多いかもしれません。
胆汁嘔吐症候群はよくある現象のひとつですが、引き起こされる要因としてはおもに以下の2つです。
- 空腹時の胃液の過剰分泌
- 胃腸の運動低下
空腹時の胃液の過剰分泌
犬の胆汁嘔吐症候群のおもな原因のひとつに、胃液の過剰分泌があります。
犬をはじめ、動物は空腹時間が長くなると胃酸が過剰に分泌され、本来は十二指腸にあるはずの胆汁が逆流しやすくなります。
この症状は特に朝や夜、次の食事の直前に起こることが多く、比較的若齢の犬でみられます。
また、高脂肪の食事をすると通常より多くの胃酸が分泌され、胃粘膜が刺激されやすくなります。
その結果、胆汁・胃液を含む嘔吐がみられることもあります。
胃腸の運動低下
胆汁嘔吐症候群には、胃腸の運動低下も関連しています。
胃の運動が低下すると消化が十分にできず、嘔吐が引き起こされる場合があります。
この症状は通常、健康状態には大きな影響を与えないものの、間欠的に嘔吐が見られることが特徴です。
特発性胃運動低下症として知られ、胃の消化運動が不十分な場合に見られます。
もし愛犬が頻繁に嘔吐を繰り返す場合には、胃腸の運動を促進するための薬を活用したり、食事の内容や量を見直す必要があります。
胆汁嘔吐症候群によって起こる問題
胆汁嘔吐症候群はけっして珍しい現象ではありませんが、繰り返すといろいろな問題につながる可能性があります。
まず、繰り返し嘔吐すると胃や食道が刺激され、さらなる嘔吐を誘発したり、食欲がなくなったりする原因になります。
胃腸が過度の刺激を受けることで、のどや口腔内にも炎症が起こることもあるでしょう。
また、嘔吐によって一時的に食欲が落ちると、必要な栄養素が十分に摂取できず、健康状態の低下を招きます。
嘔吐の頻度や量によっては水分補給が間に合わなくなり、脱水症状を伴うことも考えられるでしょう。
治療やケアの遅れにより、粘膜の損傷が進行すると、治療にも時間がかかります。
嘔吐はしないにこしたことがないので、「いつものことだから」と放っておかず早めに対処することが大切です。
胆汁嘔吐症候群のケア方法
胆汁嘔吐症候群を抑えるには、どのようなケアが必要なのでしょうか。
ここでは、基本的な対処法を解説します。
食事の回数と量の見直し
胆汁嘔吐症候群の管理には、愛犬の食事の見直しが重要です。
特に早朝や夜間に嘔吐が見られる場合は、食事の回数を増やすことで長時間の空腹を避けましょう。
例えば、夜の食事時間を遅くし、寝る前には少量の間食を与えるのも効果的です。
こうした調整で空腹時間を減少させ、胆汁の逆流を防ぐことができます。
また、夜中にお腹が空き過ぎるなら食事量が少ない可能性があるので、たくさん食べられるダイエットフードや腹持ちのよい食物繊維豊富なフードに切り替えるのがおすすめです。
食べずに吐くときは嗜好性の高い食事を意識する
わがままや好みで吐くまでご飯を食べない…とくに小型犬はこの傾向が強く、苦労している飼い主さんも多いですよね。
食べないことが原因で吐く場合、1番手軽なのは嗜好性が高いフードに変えることです。
犬によってフードの好みはさまざまですが、一般的に肉原料が多いフードは犬の食いつきもいい傾向があります。
とはいえ、あまりにコロコロ変えるのもよくないですし、すでにいろいろ試したけど結局どれも食べなくなった…という人も多いかもしれません。
当サイトが独自に調べた結果、かなりの偏食でも食べてくれる市販フードは「K9ナチュラル」「ココグルメ」「ペトコトフーズ」の3強でした。
どれもけっして安くはありませんが、日々の食事のストレスがなくなるのは本当に魅力的です。
消化吸収もスムーズなので、適度なタイミングでお腹が空くのもメリットのひとつですよ。
あとは飼い主さん手作りのごはんも人気だね!
炊飯器で作ったトッピングをかけるだけでも見違えるように食べることがあるので、試してない方はぜひやってみてくださいね。
ストレスの軽減
ストレスが胆汁嘔吐症候群に悪影響を与えることも少なくありません。
愛犬がストレスを感じる状況を避けるために、リラックスできる環境づくりを心掛けましょう。
日常の運動や遊びを通して愛犬のリラックスを促し、精神的にも健やかに過ごせるよう配慮しましょう。
嘔吐が続くときは動物病院へ
食事時間や量を調整しても空腹時の嘔吐が数日続く、愛犬の元気がない、食欲がない、体重が減ったなどの症状が見られる場合には、早めの受診が必要です。
また、嘔吐の際に吐いた物の色や形が普段と違う場合には、緊急性がある可能性があるため、速やかな受診を考慮してくださいね。
胆汁嘔吐症候群まとめ
犬が空腹で吐くことは、けっして珍しくはありません。
一方で、健康や精神的な安定を考えるのであれば、胆汁嘔吐症候群はなるべく起こさせたくないもの。
胆汁嘔吐症候群を繰り返した結果、胃腸の運動低下や消化器のトラブルを引き起こすこともあるので、早めの対処を心がけることが大切です。
偏食やわがままでなかなかご飯を食べないときは、抜群に嗜好性が良いフードに変えるか、手作りご飯(トッピング)がおすすめ!
愛犬の健康と長生きのためにも、ぜひ前向きに考えてみてくださいね♪
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