愛犬・愛猫のお腹の調子が悪いとき、動物病院にかかると高確率で処方される「ビオイムバスター」。
動物病院では広く使われているポピュラーな整腸剤で、安全性が高いことで知られています。
この記事では、ビオイムバスターに期待できる効果効能、成分や副作用の有無を解説します。
よく一緒に処方される「ディアバスター」との違いについても紹介しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
ビオイムバスター錠とは?
ビオイムバスターは、共立製薬株式会社の犬猫用整腸剤です。
おもに食欲不振や消化不良、単純性下痢の改善を目的として処方されます。
フードの変更が原因で消化不良を起こしていたり、腸内環境の悪化で食欲が落ちているときに効果的だよ!
整腸剤でありながら即効性があるので、軟便・下痢にすぐ対応したいときにも有効です。
有効成分
ビオイムバスターには、以下の有効成分が含まれています。
- 有胞子性乳酸菌 30.0mg:腸内で乳酸を生成し、有害な菌の増殖を抑制する
- パンクレアチン 60.0mg:消化酵素の一種。食べ物の消化を助け、消化不良の症状を改善する
- その他(ビフィズス菌、アシドフィルス菌、フェカリス菌など)::腸内の善玉菌を増やし、腸内フローラのバランスを保つ
これらの成分は犬猫の腸内環境を整え、消化機能をサポートしてくれます。
用法・容量
ビオイムバスターの投与量は、犬猫の体重によって変わります。
服用回数は1日2回、経口投与でおこないます。直接口の中に入れたり、フードやおやつに混ぜたりして与えましょう。
なお、ビオイムバスターには割線が入っていて、4分の1や2分の1にするのも簡単です。
【具体的な容量】
犬
- 5kg未満:1錠
- 5から20kg未満:2錠
- 20kg以上:3錠
猫
- 1kg未満:4分の1錠
- 1~3kg未満:2分の1錠
- 3kg以上:1錠
ビオイムバスターには豚・魚・牛乳由来の成分が使われているから、嗜好性も悪くないんだって。
人間的には「?」な香りですが、意外とすんなり飲んでくれるこが多いです。
ビオイムバスターに副作用はある?
ビオイムバスターに副作用はありません。幼い動物やシニア動物にも安心して飲ませて大丈夫です。
ただし、細菌や微生物に対して働く抗生剤や抗菌剤と併用すると、ビオイムバスターの効果が十分発揮されないことがあります。
併用して飲ませても副作用が起きる心配はありませんが、整腸効果が弱まる可能性があるので、飲み合わせには注意しましょう。
ビオイムバスターについてよくある疑問
ここでは、ビオイムバスターを飲ませるうえで気になる疑問に答えていきます。
ずっと飲ませていても大丈夫?服用期間の制限はある?
ビオイムバスターはあくまで整腸剤なので、投与期間に上限はありません。
抗生剤のように「途中で服用を止めると耐性菌がつく」こともなく、長期間飲ませても体に悪影響が出ることはありません。
もし、ディアバスターを投与しても改善しない、止めるとすぐに下痢をする場合は、原因をしっかり突き止めて適切に対処しましょう。
ビオイムバスターは食物アレルギーがあっても大丈夫?
魚由来のペプチド、豚由来のパンクレアチン、牛乳由来の乳糖水和物およびペプトンが使用されているので、これらにアレルギーがあるときは注意しましょう。
最終的な投与については、処方された動物病院で相談してください。
ビオイムバスターはどこで購入できる?
ビオイムバスターは動物病院、病院併設のペットショップ、ネットショップなどで購入できます。
ただし、ビオイムバスターは基本的に獣医師の処方のうえ服用するもので、ほかの薬との相性によっては効果が軽減してしまうこともあります。
また、犬猫が下痢をする原因はさまざまなので、「下したからビオイムバスターを飲ませておけばいい」と軽く考えるのは危険です。
ときには重い病気が隠れている可能性もあるため、安易は使用は避けましょう。
ビオイムバスターの保存方法・賞味期限は?
直射日光が当たる場所は避け、室温で保管します。高温多湿な環境も避けましょう。
また、ビオイムバスターは動物専用の医薬品のため、人が誤って食べてしまうと健康に悪影響が出る可能性があります。
必ずこどもの手が届かない場所に保管しましょう。
ディアバスターとビオイムバスターの違いは?
ディアバスターは下痢止め、ビオイムバスターは整腸剤です。
どちらも腸に働きかける薬ではありますが、有効成分やおもに期待できる効果は異なります。
中程度から重度の下痢の場合、ディアバスターとビオイムバスターを併用して投与することも多く、一緒に飲むことでよりよい整腸作用が期待できます。
【根本的な改善】よくお腹を壊す、慢性的な下痢の対処法って?
愛犬・愛猫が頻繁にお腹を壊していると「お腹が弱いのは体質だから…」「薬を飲めば治るから大丈夫」と、不調に慣れてしまう飼い主さんも少なくありません。
ですが、お腹のトラブルがある・ないでは日々の生活の質は雲泥の差。
大きな病気を見過ごしてしまう可能性も高くなりますし、きちんと改善するにこしたことはありません。
病気に負けない元気な身体を維持するには、腸を丈夫にしておくことが大切!
なにからすればいいか迷ったら、まずは普段の食事を見直してみてくださいね。
消化にいいフードに切り替える
最近はいろいろなペットフードがありますが、お腹が弱い犬猫はちょっとした負担でも不調を起こすので、とにかく消化にいいフードを選ぶ必要があります。
具体的には、「柔らかいもの」「温かいもの」「肉がメインかつ野菜など食物繊維源も含まれているもの」「腸内環境を整える成分が豊富に配合されているもの」などですね。
一方、オイルコーティングされたフードや肉原料が多すぎるもの(高栄養すぎるもの)、硬くて冷たいものは、消化管に負担がかかるので避けたほうがいいでしょう。
フレッシュフードや手作りごはんはお腹にやさしいので、胃腸が敏感になっている子でもおいしく食べられることが多いです。
食いつきもチェックしつつ、よさそうなものを探してみてね。
整腸作用のある食材をトッピングする
ヨーグルトや豆類、バナナ、りんご、ブロッコリーなどの食材は、犬の腸活におすすめの食材です。
いつものフードにトッピングして与えたり、おやつやご褒美代わりにしたりして、楽しく愛犬の腸を整えましょう。
はじめて与える食材は一口程度にして、体調に問題がないか確認することを忘れずに!
適量であれば、さつまいもやかぼちゃもおすすめですよ。
※猫は完全肉食動物のため、これらのトッピングはNGです。フードを見直したり、サプリやふりかけで腸内環境改善を目指しましょう。
整腸作用のあるサプリやふりかけも活用する
フードの変更が難しい場合は、オリゴ糖や乳酸菌配合のサプリ・ふりかけを取り入れるのもおすすめです。
これらは嗜好性に優れているものが多く、デリケートな愛犬・愛猫も受け入れてくれやすいのが魅力。
持病があって療法食を食べていたり、こだわりが強くて他のフードは一切食べなかったりするときでも、比較的試しやすいでしょう。
ビオフェルミンなどの整腸剤は動物病院でも処方してもらえるので、一度相談してみてはいかがでしょうか。
ビオイムバスターまとめ
ビオイムバスターは犬猫の腸を整えるのに役立つ動物用医薬品です。
副作用もなく、適切な用法容量を守れば、安心して愛犬・愛猫に投与できるでしょう。
ディアバスターとの併用はとくに効果的で、単純性の下痢であれば即日治まるケースも珍しくありません。
ただ、あまりにもよくお腹を壊す場合は、根本的な解決策を考える必要があります。
病気が原因でないお腹のトラブルは、腸内環境の乱れからきている可能性が高いです。
栄養バランスの整った消化にやさしい食事は、腸内環境を正常に整えるために欠かせません。
長生きのコツは、腸を健康に保つこと!
愛犬・愛猫に合った食事を選んで、心穏やかな日々を過ごしてくださいね。
手作りごはんで愛犬をもっと幸せに
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