うちの犬、最近ご飯の後に震えるんだけど…?
ご飯後の震えは問題ない場合もありますが、なかには病気が隠れていることもあります
この記事では、犬がご飯後に震える理由と関連する病気を紹介します。
病気が原因の震えとそうでない震えの見分け方についても解説するので、覚えておいてくださいね。
犬がご飯後に震える理由
犬がご飯後に震える理由は、大きく2つあります。
- 嬉しすぎて興奮している
- 体調が悪い・先天性の病気がある
① 嬉しすぎて興奮している
ご飯を食べられたのが嬉しすぎて、興奮から震えが出るパターンです。
主に感情のコントロールが苦手な子犬にみられる行動なので、放っておけば自然に収まります。
よく見ると小刻みに震えてはいますが、明らかに元気そうなので心配しなくて大丈夫ですよ。
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② 体調が悪い・先天性の病気がある
体調不良や病気が原因で、食後に震えがみられる場合もあります。
ご飯の食べ過ぎでお腹が痛かったり、気持ちが悪かったりすると、震えが出ることがあるのですね。
なお、食後の震えが症状として現れる原因には「門脈シャント」という病気もあります。
門脈シャントとは
門脈シャントとは、主に小型犬にみられる先天性の疾患です。
簡単にいうと「通常は存在しないはずの血管があることで、様々な異常が起こる病気」のこと。
抜け道的な血管があると、本来は肝臓で解毒されるはずの毒素や老廃物が全身に回ってしまい、肝性脳症や尿路結石、発育不良、ふらつき、震え、嘔吐・下痢、食べムラなど、様々な症状が現れます。
門脈シャントのサインに「食後の震え」がある
上記の症状は、ご飯を摂取した後にみられるケースが多いです。
門脈シャントの症状は、タンパク質の分解過程で作られる毒素「アンモニア」の血中濃度が高くなると出ます。
食後にぐったりしたり、ふらつきやよだれなどがみられるようなら、その震えは門脈シャントが原因かもしれません。
なお、この病気は遺伝的な要因が強く、一部の犬種で起こりやすいといわれています。
門脈シャントの好発犬種
- シー・ズー
- トイ・プードル
- ヨークシャー・テリア
- ミニチュア・シュナウザー
犬がご飯後に震える時のチェックポイント
愛犬がご飯後に震える場合は、食後1~2時間以内の
- 元気はあるか
- 嘔吐・下痢はないか
- よだれを垂らしていないか
- おしっこはちゃんと出ているか
- クルクル回る動き(旋回運動)がないか
をチェックしましょう。
上記のポイントは、門脈シャントの犬とそうでない犬を見分けるのに役立ちます。
この他、ご飯は食べているのに痩せる・お腹が膨らんでいる場合、門脈シャントが隠れているかもしれません。
犬の門脈シャントのほとんどは1~2歳ほどで発症するので、まだ若いから大丈夫と油断しないでくださいね。
- 食が細い・元気がない・疲れやすい
- 食後に震えが出たり、なんとなく様子がおかしい
犬がご飯後に震える時は正常・異常の見極めが大切
犬がご飯の後で震える場合、正常・異常を正確に見極めることが大切です。
一時的なもので、犬自身が元気であれば放っておいて大丈夫ですが、中には病気が原因で震えているケースも。
もし気になることがあれば、早めに動物病院を受診し、血液検査やレントゲン検査を受けたほうがいいでしょう。
問題ないことが分かれば安心ですし、ぜひ思い切って獣医さんに相談してみてくださいね!