この記事では、愛犬がガンになった時の食事管理と、愛犬を支えるための食事やサプリを紹介します。
サプリメントは具体的な商品も紹介しているので、サプリメントを探している人は参考にしてくださいね。
食事とガンの関係
癌の発生率と食事の内容には、深い関係があります。
私たち人と同じように、犬も糖分・炭水化物が多い食事や低品質の食事はガンを誘発します。
毎日の食事を整えることは、愛犬のガンが進行するのを抑え、治療の予後を良くすることにつながります。
既にガンを発症している場合でも、愛犬の免疫力を高めるため、前向きに取り組んでみてください。
栄養バランスの取れた食事が大切
健康な犬にもいえることですが、食事の栄養バランスは何より大切です。
特に手作りご飯は栄養の偏りが出やすいため、不安な方はトッピング程度にしておくと良いかも。
ガンの犬は食欲が落ちやすいので、美味しさにこだわって作られた市販の総合栄養食がおすすめですよ。
手作りご飯のような商品もたくさん出ているので、ドライフード嫌いの犬はぜひ試してみてください。
参考>「動物看護師が選んだ!2022年手作りドッグフードおすすめランキング」
ガンの犬の食事で注意すること
ガンは、細胞のバグによって生まれたエラー細胞が増殖して発症するもの。
エラー細胞は食べ物から取り込まれた栄養素のうち、主に炭水化物(糖質)を吸収して成長します。
ガンの成長をできる限り妨げ、健康な細胞に栄養がいきわたるようにするには、日々の食事管理が大切です。
ガンの犬の食事で気をつけること
- 炭水化物(糖質)は控える
- タンパク質はしっかり摂って
- 酸化したドッグフードは与えない
- 必須脂肪酸は積極的に摂取させること
- ビタミン・ミネラルは意識して摂取しよう
①:炭水化物は控える
ガンは、成長のために炭水化物(糖質)であるブドウ糖を大量に消費します。
そのため、食事中の糖質を減らすことで、ガンの成長を妨げることができるといえます。
特に穀物量の多いドッグフードは糖質が多いため、がん発症後の食事としてはおすすめできません。
タンパク質量が多いフードは、そのぶん炭水化物量が少ないので、がん発症後はタンパク質含有量が30%以上のものを選ぶと良いですよ。
②:タンパク質はしっかり摂って
がん細胞は増殖するために、多くのアミノ酸(タンパク質)を必要とします。
十分なアミノ酸がないと、犬の体からアミノ酸を奪い取るようになり、筋肉量や免疫機能が低下します。
タンパク質は犬にとって大切な栄養素なので、フードはタンパク質量が高いものを選びましょう。
③:酸化したドッグフードは与えない
ドッグフードが古くなると、悪くなった油が発ガン性を持つようになります。
ドッグフードに限らず、おやつも開封した後は徐々に酸化が進み、健康に影響を与える可能性が。
酸化したフードはガン細胞の増殖を促進させる可能性があるため、開封後1ヶ月を目安に処分しましょう。
④:必須脂肪酸は積極的に摂取させること
必須脂肪酸とは、食べ物として摂取する必要がある脂質のことです。
EPAやDHAなどのオメガ3脂肪酸は、抗炎症作用や血流の改善作用が期待できる必須脂肪酸。
がん細胞は脂質をエネルギー源にするのが苦手といわれているので、ガン細胞に奪われる心配もありません。
参考>>「愛犬の手作りご飯に亜麻仁油をプラス!効果と選び方、おすすめの商品」
⑤:ビタミン・ミネラルは意識して摂取しよう
積極的なビタミン・ミネラルの摂取は、がん細胞を減らす効果が期待できます。
加熱していない野菜や果物をトッピングしたり、ビール酵母などを砕いてフードに混ぜたり。
常に必要な量のビタミン・ミネラルが満たされている状態を維持し、愛犬の免疫力を維持しましょう。
ガンの療法食について
そうなんだ…ちなみにガンの療法食にはどんなものがあるの?
ガンの療法食で有名なもの(ドライ)
- ヒルズ 「n/d」
※ウェットも同シリーズにあります。
動物病院では、メーカーの担当者が定期的に勉強会を開いています。
ガンの療法食は少なく、基本的には飼い主さん自身で食事管理を行うことが大切です。
一般の方向けの勉強会もまれに開かれているので、興味がある方は調べてみてはいかがでしょうか。
ガンで食欲が落ちてしまったら
ガンによって愛犬が食欲不振に陥ってしまうと、本当に辛いですよね。
愛犬がご飯を食べない時は、どのように対処したらよいのでしょうか?
まずは動物病院に相談を
ガンで食欲不振に陥っても、点滴や注射で食欲が戻ってくることもあります。
痛みや吐き気で食欲が落ちているのであれば、ステロイドや吐き気止めのの点滴が有効です。
まずは一人で抱え込まず、かかりつけの獣医さんに食欲不振に対する対処法はないか相談してみましょう。
薬がしっかり効けば前と同じように元気に過ごせるケースもたくさんあるので、気を落とさないでくださいね。
与え方を工夫してみよう
フードにお湯をかけたり、温めたウェットフードをトッピングしてみましょう。
温かいご飯は食欲をそそりますし、香りが立って普段のごはんも美味しそうに感じられます。
シニア犬で歯や顎が弱っている場合は、食べやすく砕いてあげるなど、食べやすくなる工夫をしましょう。
スプーンやスポイトで勧めてみると、意外と食べてくれるわんちゃんも多いですよ。
参考>「犬のご飯は冷たいままあげないで!ベストな温度と温め方」
参考>「犬の手作りご飯には出汁が大活躍!犬用出汁の作り方や保存期間」
ドッグフードを嗜好性が良いものに変える
ご飯自体を別のものに変えてあげると、以前のように食べてくれることも多いです。
食欲・体力の落ちた犬にとってドライは味気ないものが多いので、ウェットへの切り替えがおすすめです。
最近は、手作りご飯風の新鮮な手作りドッグフードがたくさん販売されているので、要チェック!
総合栄養食から腎臓ケアができるものまで様々なので、良さそうなものを探してみてね。
>参考「動物看護師が選んだ!手作りドッグフードおすすめランキング」
ガンの犬に摂取させたいもの
普段の生活で、ガンの犬にあげたいものはある?
余裕があれば、以下の成分を摂取させるのがおすすめです!
- サメ軟骨
- βグルカン
- オメガ3脂肪酸
- キチン・キトサン
- 抗酸化物質
①:サメ軟骨
サメ軟骨には、ガンの成長を止めたり、転移を抑える効果が期待される成分が含まれています。
成分名は「コンドロイチン硫酸」となどグリコサミノグリカンの一種ですが、耳馴染みがないですよね。
欧米では、サメ軟骨を人間のガン治療に活用するなど、その効果が徐々に認められつつあります。
②:βグルカン
キノコ類に含まれるβグルカンには、古くから抗がん作用があるといわれています。
アガリクス、ハナビラタケ、マイタケD‐フラクション、冬虫夏草などは、人間のサプリにも多くあります。
βグルカンは腸内の免疫力を活性化し、全身の免疫力向上をサポートする作用があると考えられています。
③:オメガ3脂肪酸
上でも紹介した通り、オメガ3脂肪酸はガン細胞の増殖を抑えてくれます。
特にDHAは腫瘍血管の生成を阻害し、ガン細胞が自ら死滅するよう働きかけることができるとされています。
抗がん剤の働きを助けて副作用を和らげたり、ガンによる体調不良を軽減する効果も報告があります。
④:キチン・キトサン
キチン・キトサンは、いわゆる水溶性の食物繊維です。
食物繊維には、善玉菌を増やして腸内を健康にしたり、ガン予防効果がある脂肪酸を増やす作用があります。
腸内環境の改善は身体の解毒作用を高め、病気に負けない体作りをサポートすることにつながります。
⑤:抗酸化物質
ビタミン、ポリフェノール、カロテノイドなどの抗酸化物質も、ガンの犬には有益です。
特にビタミンE・Cには強い抗酸化作用があり、傷ついた細胞の修復をしたり、内臓機能を向上させます。
本来、犬は体内でビタミンCを生成することができますが、サプリでも摂取しておくと安心です。
ガンの犬が摂取したいサプリメント
ガンを発症すると、犬の体内では常に白血球がガン細胞と戦うことになります。
免疫力アップを助けるサプリメントを上手に活用して、体への負担が少なくなるようにしてあげましょう。
ここでは、ガンの犬が摂取したいサプリメントをまとめてみました。
- モエギキャップ
- 犬猫用Dーフラクションプレミアム
- アガリーペット
- コルディG・M
モエギキャップ
犬猫用Dーフラクションプレミアム
アガリーペット
コルディ
日本産の冬虫夏草を主成分とした、粉末タイプのサプリメントです。
製造・販売会社のモノリス株式会社は、動物の血液検査など行っている歴史ある会社です。
冬虫夏草は古来より漢方として重宝されてきた物質で、人間用の免疫アップサプリも多く販売されています。
乳酸菌をプラスしたものや低アレルギーのもの、プラセンタ入りのものなど、コルディには色々な種類があるのも嬉しいです。
ガンの犬のドッグフードまとめ
ペットの高齢化が進むにつれて、ガンを発症する犬も増えてきました。
抗がん剤や放射線治療など、犬のガン治療も少しずつ進んでいますが、特効薬の開発には時間がかかります。
まずは毎日の食事を見直して、ガンに負けない体作りをサポートしてあげることが何より大切!
良質な食事は犬の生活の質を高め、ガン細胞の増殖をできる限り防いでくれます。
愛犬の免疫力を維持するため、最適なドッグフード選びから取り掛かってみてはいかがでしょうか?
あなたとあなたの愛犬が、毎日すこしでも幸せな気持ちで過ごせますように。
心から願っています。